獣の巨人は進撃の巨人に登場する知性巨人の1体であり、作中において非常に重要な役割を担う巨人です。
元来戦闘向きではなかったとされる獣の巨人ですが、ジークが継承したときにサルに似通った形態に姿を変え、そこからはマーレの矛として、多くの戦場を蹂躙してきました。
ジークが持っている「素質」と組み合わせることによって軍団ごとの殲滅を可能とし、悪夢を見せることを可能とします。
獣の巨人の継承者:ジーク・イェーガー
獣の巨人の継承者はジーク:イェーガーです。先ほども書いた通り、役立たずだった獣の巨人をうまく使いこなすことで、力を引き出しています。
それによって、破壊的威力をもたらす兵器と化し、戦争の早期決着の役割を担っていました。
ジーク自体が王家の血を引いていることもあってか、始祖の力を存分に引き出すことが出来、それを戦いの中でうまく活用していたりします。
ただ、あまりにも戦果をあげすぎたせいか、「とある兵長」に目の敵にされており作中では何度もひどい目にあわされています。
進撃の巨人で最強を誇るリヴァイアッカーマンの概要。戦績、名シーン、能力について。曇らせ続けられるも生き残った怪物。
獣の巨人の能力や見た目、強さについて
獣の巨人は多様な姿をしているようで、継承者によって性能が大きく変わるようです。
言ってみれば巨人を使ったガチャ
のようなもので、当たり外れが激しいと言えるでしょう。
ジークが継承した獣の巨人の見た目は大柄なサル、、、というよりかはオランウータン的な見た目をしています。
霊長類に近い形でしょうか。
体長は比較的高く17Mあり、長い腕を持ちます。この長い腕が強力な遠心力を生み出し、あれだけの投擲能力を生み出すわけです。
長い腕の遠心力を支えられるようにしているのか、胴は非常にずんぐりむっくりしており、それによって強い体幹を発揮しているように見えます。
総合して巨人ガチャはSレアクラスのあたりといっても良く、高い戦果を残しています。
ただ、猿の巨人を振り返る前に、先代の巨人についても少しだけ書いていきます。
獣の巨人の能力:先代
先代の獣の巨人は羊のような形態をしています。
この巨人の戦闘シーンはなく、
「戦場において、役立たずだった」
と語られています。
クサヴァ―さん
ちなみに先代の継承者はクサヴァ―さんという、ジークが憧れている人物でした。
巨人科学について深く研究している人物で彼もまたジークと同じ悩みを持っていたことを打ち明けています。
人格者であり、色々な葛藤に苛まれるジークに対して救いの道を指し示し、存在意義を導き出してくれた人でもあります。
サルの巨人の脅威
羊→サルへと姿を変えた獣の巨人はすさまじい戦果を発揮します。
戦闘手段としては岩を投げると言う原始的かつシンプルなものです。ですが、シンプルゆえに防ぎようがありません。
砕かれた岩は四散し範囲攻撃となり、ショットガン的に広がり軍団を一瞬でなきものにします。
マーレ評を抜粋すれば、
「投石能力だけでここまで、化けるとは・・・」
というニュアンスのことが言われています。
やはりその力は驚異的なものだったことが伺えます。
投石能力はいろいろな使い道がある
また、石を投石するだけでなく樽にベルトルトを入れて、そのまま敵陣に放り投げるなどの手段を用います。
くわえてアニメ、60話、「海の向こう側」においては敵軍の前線基地を攻略し終えた後、備蓄されていた徹甲弾を鷲掴みし、そのまま軍港に投擲すると言った荒業を見せています。
それによって、停まっている軍艦全てを豪快に沈めていたところを見ると、現代兵器に勝るとも劣らない威力を持っていると言えます。
(防御面は不安が残る戦いだったが)
咆哮
投石能力に勝るとも劣らない能力がこの咆哮。
エルディア人(ユミルの民)はジークの脊髄液を少しでも摂取してしまうと、ジークの咆哮に反応し巨人と姿を変えてしまいます。
ジャンのセリフを抜粋すると
「人間はこんなにデカい奴に勝てるわけがない」
一般的な兵装をまとっている兵士では、無垢の巨人と戦っても勝ち目がありません。進撃の巨人で出てくる兵装はマスケット銃が一般的ですが、それぐらいではすぐに修復されます。
一匹でも厄介な巨人が群を成して追い回してくる。。。それによって多くの戦場を悪夢のような惨状に見舞っていることが伺えます。
巨人化能力を賢く使う男ジークイェーガー
作中では、隙あらば無垢の巨人を生み出してきた男がジークです。常習犯といっても間違いありません。
その証拠に使い慣れているのか、トリッキーな運用方法をたくさんを見せてくれました。
ここでは、ジークが行った巨人化手段を紹介していきます。
王家流巨人化講座1.ガス状にして。
ジークの脊髄液をガス状にして、お目当ての村にばらまいてみましょう。一晩すれば巨人の村が出来上がります。
王家流巨人化講座その2.空からパラシュートで
- 使い捨てのユミルの民を用意します
- 飛行船を目当ての戦場の上で待機させます。
- 使いどころが来れば、パラシュートで降下させます
- 叫びます
- 後は巨人が蹂躙するのを待つだけです
王家流巨人化講座その3.ワインに混ぜて
敵陣が口にする食材、飲料に脊髄液を混ぜておきましょう。
後はタイミングを見計らって叫ぶだけです。
お手軽巨人軍団の完成。
おまけ、会話能力
知性巨人の中でも会話能力に長けています。
しかもかなりはっきりとした発音が出来、そういった意味においては作戦を実行するときに、意志疎通が出来ます。
とはいっても、作中において発した言葉は
「ああ、そこ置いといて」
「さすがピークちゃん」
「その腰につけている奴、なんていうんですか」
といったフランクなものばかりなので、ジークにとってはおまけ程度の能力に過ぎないと言えます。
やはり、ジークを支えているのは投石と咆哮の2本柱でしょう。
獣の巨人の戦闘シーン、名シーンについて解説していきます。
作中でも見せ場の多い獣の巨人。前方に広がる軍団を殲滅する様は圧巻でした。良い憎まれ役であり、調査兵団がやられる惨状を見つめながらも、どこかしらで魅せられてしまうところはあったのではないかと思います。
ただ、この獣の巨人はやられ方も超一流であり、読者が望んでいるような負け方をしてくれます。
初めての調査兵団(アニメシーズン2、獣の巨人)
人類で2番手と言えるミケと戦うことになりますが、無垢の巨人には見られない知的な行動によってミケを手玉に取ります。
ミケの愛馬を鷲掴みして、それを投擲します。その後ミケの前に立ちはだかり、言葉を話すわけですが他の知性巨人にはない不気味さが感じられます。
その後、作中一、二を争うトラウマシーンが生まれてしまいました。
(もっともこの作品はトラウマシーンが多過ぎるので順番のつけようがないかもしれません)
VSウォールマリアの決戦、調査兵団に対しての殲滅行動(シーズン3、完全試合)
読者が「獣」の恐ろしさを目の当たりするのは、このあたりです。
大きな岩をそのまま投擲し、大砲のように扱うや否や、その後、石を適度な大きさに砕いて散弾銃のように四散させる戦いを見せました。
それによって軍団として配置していた調査兵団を「誇り高き肉片」に変えてしまいます。
一撃で積み上げてきた作戦を御破算にできる、悪魔的戦術です。
この時ジークは
目指せ、パーフェクトゲーム
と語っており、まるで遊びのようにしていることから人類との差は歴然であることが伺えます。
VSリヴァイ(シーズン3、勇者)
読者の中でも、「指折りの名シーン」と呼ばれるのがこちらではないでしょうか。
脇に配置していた巨人を伝って飛んできたリヴァイ兵長と一騎打ちをすることとなります。
ジークも対応しようとしますが、全ての動きをリヴァイが上回り、結果ブレードで切り刻まれます。あまりの速度で硬質化も間に合わないほどです。
それまで、あまりにもひどい仕打ちを行っていたもので、このリヴァイの逆襲は見ていて爽快なものがあったと思います。
VS侵略戦争(アニメファイナルシーズン、海の向こう側)
アニメ第60話「海の向こう側」にて、飛行船から登場をし、ユミルの民を巨人に変え、その後徹甲弾を軍港めがけて投擲。
戦争を終結に導く決め手を作りました。
ちなみにこの時、割と危ない目に遭っており軍艦からの砲弾に対して真顔で
「えっ」
と驚いてみせるお茶目な一面も見せます。
作中において最も「1対多」を得意とする巨人ではないでしょうか。
超大型巨人よりも遠距離かつ範囲的な攻撃を行うことが出来、鎧の巨人の外皮を砕くことが出来る。
強力な投石能力を持っています。それを踏まえて、多人数を相手するうえで最も適した巨人ではないかと思われます。
それに加えて、「ユミルの民、巨人化能力」という真の切り札を持っており多くの犠牲無くしては倒すことが出来ない強敵です。
もっとも作中においては戦うこと以上の大義を掲げていたりしました。
が、今回はあくまでも
「獣の巨人の戦士としての価値」
に重きを置いて解説させていただきました。それをご了承いただければと思っています。
敵からすれば、悪魔。味方からすれば、神。
それぐらいに恐ろしい巨人の紹介でした。楽しんで読んで頂ければ幸いに思います。
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