チェンソーマンのヒロインとラスボスを兼任している、支配の悪魔、マキマ。
作中における活躍はすさまじく、多くの読者の心に残っているのではないでしょうか。
一読者がマキマについて掘り下げて書いていこうと思います。
マキマとは?支配の悪魔です。
単刀直入に言えば、マキマさんは
支配の悪魔
という強力な悪魔です。
敵か味方か?といえば、区別が難しいですが、
比較的、かなり友好的な悪魔であると言えます。実際に人が好きだ、という言動も多くあります。
しかし、そこには愛がなく、人が犬に対して可愛い、と思うことに等しい物であり、人が他人に対し抱く「対等な愛」とは異質のものです。
マキマそういったこともあって、作中においてはマキマさんと人類は対立することになります。
支配の悪魔とは
マキマさんの正体は、
支配の悪魔
と呼ばれる悪魔です。
人が恐怖しているものほど、悪魔は強力になりますが、人類の歴史上、「支配」というものは常に人々を脅かしてきました。
従って、マキマも実に強力な悪魔となっています。
作中において、マキマ対策としてサンタクロースがぶつけられていました。
これは人形の悪魔の力がマキマの支配の力と似通っている部分があったからではないか。
と考えられます。
支配の悪魔の能力
特筆すべきは、
自分よりも格下を操る能力です。
操れる範囲は非常に多く、
死後の人間を操ることが出来ますし、その人間が契約していた悪魔の能力を使用することが出来ます。
本来、使用するたびに多くの代償を支払う必要のある悪魔の力をノーリスクで使い続けることが出来ると考えれば、非常に恐ろしい能力です。
応用した使い方。
マキマなりの使い方を解説します。
チェンソーマンの世界では、契約というものがあります。
これは悪魔と人とで交わされるものです。
悪魔は契約によって、人から代償を得、その代償に見合った力を与えます。
強力な力を得ようものなら、五体無事でいられるかどうかわからないほどの、代償を払わないといけません。
中には寿命を削ってくる悪魔もいます。
支配の悪魔の恐ろしさは、契約をさせられるところにある。
支配の悪魔は、格下だと思うものを操ります。そして、喋らせることが出来ます。
それによって、自分は何一つリスクを負わずに強力な悪魔との契約も好きに行わせることが出来ます。
また、自身も悪魔なので、自身と強制的に契約させることも可能です。
まさしく、やりたい放題のチート能力だと言えます。
その他にも多岐にわたる力
- 下等生物を使った盗聴
- 目を合わせることで血管を破裂させる
- 複数の悪魔の力を複合させる
- 自身へのダメージは日本国民が肩代わり。
- 記憶の操作
- 感情の操作
支配の力によるものなのか、小動物を使って会話を盗聴することが出来ます。
また、目を合わせるだけで流血させることも出来、支配によって発現した悪魔の力を複合させより強力な能力に昇華することも可能です。
チート能力を盛り過ぎた結果、手の付けられない化け物となっています。
作中におけるマキマの目的
マキマの目的は、
死、飢餓、戦争など人々を苦しめるものすべてを取り払った世界を作ること
でした。
マキマに対抗する勢力→世界各国
マキマが抱くこの目的を世界各国はすでに知っており、全力で阻止しようとします。
マキマが掲げた、理想の世界は曰く
最悪の平和
と呼ばれるものであり、それを止めるべく、各国は腕利きのハンターを雇いマキマの命を絶とうとします。
それでも、作中終盤においては
最悪の平和が訪れることを諦める、いや、受け入れる、と言った方が良いのだろうか
と言われていたように、多くの国がマキマの支配の力に屈服させられていました。
最後まで抗った自由の国アメリカ
作中で最後までマキマに抗ったのは、自由の国、アメリカでした。
アメリカは「全アメリカ国民の寿命1年」と引き換えに、銃の悪魔を召喚し、マキマにぶつけます。
銃の悪魔でも相手にならない
しかし、すべてを支配し、さらには契約悪魔を複合させる能力の前では銃の悪魔ですら瞬殺されてしまうほどでした。
マキマの目的達成に必須なもの。
マキマの目的達成は人々を苦しめる概念を全て消し去ることです。
しかし、
そんなことが可能なのか?
という話になりますが、実は可能です。
それには、作品のタイトルにもなっているチェンソーマンの能力が重要になってくるのです。
チェンソーマン
チェンソーマンの能力は
食した悪魔の名前を冠する概念をこの世になかったことにする
というものです。
マキマの具体的なやり方
マキマの構想としては、
チェンソーマンを倒す→支配の力でチェンソーマンを操る→チェンソーマンに概念を食ってもらう。→世界がどんどん平和になる
というものでした。
しかし、この計画には一つ穴があり、それは
チェンソーマンが異次元に強い
ということがあります。
チェンソーマンは地獄のヒーローとして恐れられる悪魔であり、作中でチート級の活躍をしたマキマですら
勝てる気がしない
というほどでした。
仮にマキマがチェンソーマンに負けてしまえば、マキマのもくろんでいる理想の世界なんて青写真に過ぎず、実現は不可能となります。
寧ろ、圧倒的に格上のチェンソーマンが勝つ確率の方が高いです。
それでも、マキマがチェンソーマンに勝負を挑んだのは
チェンソーマンのファンだから
でした。
仮に自身がチェンソーマンに敗れ、食べられても
チェンソーマンの体の一部になれるのであれば、本望
という、気持ちがあるために、勝負を挑むことにしたのです。
マキマの最期
チェンソーマンと激闘を繰り広げたマキマ。
そして、あらゆる能力を駆使することによってチェンソーマンを追い詰めることに成功します。
一度はチェンソーマンに勝つことだって成功しているのです。
しかし、その最後は意外なものでした。
不意の弱点を突かれたマキマ
マキマの弱点について語れば、
人の顔を認識できない
という一点です。
これが、わずかながらにして最大の突破口です。
人間を等しく愛しているマキマは、曰く
私は人間を愛しています。人が犬をかわいがるように
と語っています。
僕たちが犬一頭一頭の顔を中々識別できないように、マキマも人間一人一人の顔を識別することが出来ません。
ではどうやって人々を認識しているのかと言えば、悪魔の特性として、
鼻が効く、
というところが挙げられます。
作中序盤でマキマはデンジのことを抱きしめました。
実はこの時に、デンジの臭いを覚えており、デンジを人であると認識できたのも、マキマが悪魔であり鼻が利くから。
という理由があったのです。
その後もマキマとデンジは行動を共にします。
しかし、結局のところ最後までマキマはデンジのことを見ずに、デンジの中にいたチェンソーマンを見ていたのです。
そう考えれば、デンジ程悲劇のヒーローはいないかもしれません。
話は戻りますが、マキマのこの
臭いで人を識別する
という特性を使ってデンジは次の作戦に出ます。
対マキマ用の作戦
チェンソーマンに自分の服を着させる→チェンソーマンとマキマを戦わせる→自分はゾンビの中に紛れる→不意を突いてマキマをチェンソーで切る
デンジの服を着たチェンソーマンはデンジの匂いがついています。
つまり、マキマは目の前にいるチェンソーマンをデンジであると判断するのです。
チェンソーマンを圧倒し、油断していたところをデンジがチェンソーとパワーの力を使って切り刻み。
悪魔が持っている再生能力もパワーの血の力で封殺され、最終的にマキマは倒されました。
閲覧注意。マキマ食われる
しかし、不死身のマキマを攻撃で倒すことは不可能でした。
そこでデンジが思いついた手段は
マキマを食し、一つになる
ということです。
僕たちが、食材を食べるときにこれと言った敵意がないように、デンジはマキマに対して
「攻撃する」
という意図がなく、自身の糧にしたのです。
それが、マキマが行っていた契約の穴を突いた形となって、マキマは再生できずに敗北する形となりました。
第一部においては最強議論には必ず名前が出てくるマキマですが、意外な形で倒されて、多くの読者が衝撃を受けたことだろうと思います。
まとめ、マキマは非常に魅力的なキャラでした
作中では話が進んでいくごとに、本性を表していったマキマでした。
しかし、作中序盤から魔性の女として、多くの男性ファンの心をつかんだキャラクターではないでしょうか。
損なキャラクターが最終的に最強の敵として立ちはだかるのですから、チェンソーマンは多くの話題を生み出した名作となったのだと思います。
しかし、そんなマキマも、転生をしていることから地獄の中ではそこまで強い悪魔ではないことが伺えます。
第一部で最強だったマキマが本当はそこまで強くなかった、という展開は幽遊白書をほうふつとさせます。
藤本先生には近いうちに第二部を執筆していただきたいと思いますね。
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