継国縁壱と鬼舞辻無惨。
この2人こそが、作中において双璧を成す強さを誇るだろう。
片や、最強の人間。
片や最強の鬼。
この2人が作中において合いまみえることがあった。
最強の頂上決戦において軍配が上がったのは縁壱だった。
というよりも、
「一方的な惨殺に終わった、」
といっても良い。
圧倒的な力、頭脳、精神力に恵まれた無惨でさえも縁壱の前では全くもって歯が立たず、ただ逃げるしか術はなかった。
最終的には、体を1800個ほどの肉片に変え、四方八方に分散して逃げる
という手段を取って生き永らえた。
しかし、その内1500個ほどは縁壱によって切り伏せられた。
この時に無惨に致命傷を負わせていることが作中後半で語られている。
(古傷として、体の芯には残っており、それが無惨攻略のカギになった。)
ちなみに、作中は大正時代となっているが、この時代の無惨は縁壱の付けた傷によって大きく弱体化している。
詰まるところ、縁壱は全盛期の状態の無惨を相手に一方的な戦いを繰り広げていたことが分かる。
弱っている状態でも、多くの犠牲を出してやっと倒せる怪物を「一番活きが良い状態」でぼこぼこにしてしまった。
このことから、縁壱がどれほどの剣士なのか理解できるだろう。
そんな縁壱について、よりもっと理解するために、
「無惨VS縁壱の戦い」
でわかるチートっぷりについて、今回は掘り下げていきたい。
縁壱VS無惨の一連の流れについて。
縁壱VS無惨の戦いはコミックス21巻にて綿密に描写されている。
一連の流れについて、解説すると以下の通り。
- 縁壱が妻を鬼に殺される。
- 縁壱が鬼殺隊に入隊
- しれっと呼吸を伝授
- すさまじい勢いで、鬼を惨殺
- 無惨と出会う
- 初見で無惨の本質を見破る
- 戦いの中で剣技を完成させる
- 強すぎて無惨が困惑する
- 仕方なく逃亡する鬼の祖
- その後、ことあるごとにトラウマが蘇るラスボス
①.縁壱、妻を鬼に殺される。
第一に縁壱が鬼を狩ろうとしたのは、妻が鬼に殺されたことによる。
妻の名は、「うた」といい、縁壱とにたようなおっとりとした女性だった。
お腹に子供がいた状態で、もうすぐ家族が増える。
そういった幸せを享受できそうなことでの出来事だった。
この時、縁壱は
この美しい世界に存在してはいけないものがいる
ということを悟り、鬼狩りに入る。
②.縁壱、鬼殺隊に入団
元来、才覚があった縁壱は、鬼狩りに入る。
圧倒的天才である縁壱の加入。
それにより、鬼殺隊の戦力は大きく膨れ上がる。
③.しれっと呼吸を伝授
自分が戦っても十分おかしいのに、指導力もおかしかった。
呼吸の使い方を知らない剣士たちにそれぞれの体に合った呼吸を伝授した。
作中でも語られているが、呼吸法を剣技に合わせて教えることはかなり難しい。
しかも、まだ教えるためのノウハウがない中である。
(というか、そのノウハウを作ったのが縁壱)
つまるところ縁壱は自らの方法を教える相手に合わせ、かみ砕いて、1から極め方を教えたことになる。
選手としても、超一流だが、コーチとしてもまた超一流だった。
この呼吸法はそれぞれの流派に受け継がれ、300年以上受け継がれることになる。
④.すさまじい速さで鬼を惨殺
柱と呼ばれる、強力な剣士たちは縁壱の教えた呼吸法を実践に活用する。
鬼殺隊の戦力は一気に膨れ上がる。
鬼の討伐数は日に日に増えていき、実の兄である「嫉妬兄上」こと厳勝も鬼殺隊に入団。
(後に鬼化)
⑤.無惨と出会う
とんでもない勢いで鬼が討伐され、異変を感じたのか。
元締めである無惨登場。
出会った瞬間に
自らの使命はこの男を倒すためにあったのだ
と悟る。
⑥.一瞬で無惨の本質を看過
無惨の攻撃を見た瞬間、
かすり傷でも致命傷になると看過する。
その後、透き通る世界を活用して無惨の体の構造を知る。無惨の体は
「5つの脳と7つの心臓」
から成り立っており、それによって首を切られても死なないように出来ていることを悟った。
⑦.戦いの中で剣技を完成させる。
合計で12個ある無惨の急所を見た縁壱は、
12の日の呼吸の型をつなげて、延々に繰り返す
という発想に至る。
無惨との戦いの中で、自らの剣技を完璧なものに仕上げることに成功する。
ちなみに、後に日の呼吸を使える剣士が徹底的に襲われ、滅ぼされた。
これは、無惨に取って日の呼吸が天敵だったからである。
⑧.強すぎて無惨、困惑。
一瞬で切り捨てられた無惨。
そして、縁壱の使っていた剣は「赫刀」と呼ばれるものであった。
これは対鬼用の刀であり、無惨の体にも効果的面。
- 自身が何もできずに、切り刻まれたこと。
- そして自らの体がいっこうに再生できないこと。
そういった要因によって、怒りを感じつつ、困惑してしまう。
後に
「真の怪物は私ではなく、あの剣士だ」
と語る様に、相当なトラウマとなっている。
⑨.仕方なく逃亡する、鬼の祖(ラスボス)
圧倒的な実力差を悟った無惨は「逃亡する」。
しかし、その逃亡すらも満足のいく結果にならず、1800個に分裂した体の内1500個は切り捨てられる。
最終的には、人間の頭ぐらいの大きさしか残らなかった。
とはいっても、この状態から300年以上生き永らえたので、逃亡したことは間違いなく良い決断だったと言える。
脳が5つあるだけあって、そういった冷静さは作中でも随一なのかもしれない。
⑩.ことあるごとに昔の記憶を思い出しては、怯える日々
縁壱にコテンパンにやられたこともあって、無惨はことあるごとにトラウマが蘇っている。
作中のセリフでも
あのものはこの世の理(ことわり)の外にいる
真の怪物は私ではなく、あの剣士だ
あの男の赫刀はこんなものではなかった
当然だ、「あんなもの」そうそう生まれてなるものか。
など、比較対象の基準が「縁壱」となっている。
鬼舞辻無惨の鬼ライフにおいて、縁壱の与えた衝撃はとてつもなく大きかったものであることが伺える。
実際に、
「日の呼吸の後継者は徹底的に殲滅する」
、ということをしていることから
顔も見たくない相手であることが、うかがえるだろう。
縁壱のチートっぷり要約
- ラスボスノーダメ討伐
- ラスボスからドン引きされる
- 戦いで傷一つ負ったことがない
- 戦うだけでなく、教えるのも天才
- おじいちゃんになっても最強
- 一応兄上も相当な天才
- その兄上が限界までドーピングしても勝てない※おじいちゃんになっても勝てない
- 痣の寿命なんて知らない
ポイント。おじいちゃんになっても最強、一生最強。
縁壱は死ぬまで最強だった。
作中においては、厳勝という最強とまではいかないものの、相当に強力な剣士がいる。
この剣士は、縁壱の実兄である。
(鬼になって名を改め、黒死牟)
彼は縁壱に勝つために自らを鬼にしたというのに、全くもって歯が立たなかった。
寧ろ、技や体力が衰えている老人の状態で戦っても、足下に及ばないぐらいに縁壱の剣技は常軌を逸していたのである。
こんな弟がいて、努力しても届かないというのなら、兄がグレてしまっても仕方がないのかもしれない。
(ちなみに黒死牟の目が6つあるのは、「縁壱の技を見極めるため」という考察がある)
非の打ちどころがない、最強の剣士
戦いにおいても、相手になるものがいない縁壱であるが、人間性においても非の打ち所がない聖人君子である。
圧倒的な実力があって、プライドが高い奴なら多くいる。
しかし、圧倒的な実力を持ちながら、ここまでできた人間であるのも珍しく。
それさえも、同業者から見れば嫉妬の要因になっているようだ。
おまけ、縁壱を現実の人物に当てはめてみる。
言ってみれば、大谷翔平みたいな存在ではないだろうか。
(縁壱は二刀流ではないが)
大谷もまた、圧倒的な実力にくわえて、一流の選手にありがちな不遜さが感じられない。
試合前にはゴミ拾いをし、自身のバットを無償で子供に与える姿なども報道されている。
日本人からすれば、メジャーリーガーは鬼滅の刃で言う「鬼」のようなものである。
生まれ持った身体能力に、現代科学に基づいた身体操作。スポーツにおいてその差はまだまだある。
グラウンドで対峙した人からすれば、人外の存在に映ってもおかしくないだろう。
しかし、その「鬼」たちと対等以上に戦っているところも、縁壱にそっくりである。
大谷を見た同業者は
必死に練習するのがばかばかしくなる
と語っている。
あまりの天才ぶりに、周りの人間の取り組み方にさえ影響を与える所も、縁壱に似ている部分ではないかと考えさせられる。
最後に。
少し話が逸れたが、鬼滅の刃において再三語られた縁壱について情報をまとめてみた。
暇つぶしになれば、幸いであるし、鬼滅の刃という作品を深堀するきっかけになったのであれば、これほど嬉しいことはない。
一応、恵まれなかった天才である厳勝についても、掘り下げた話があるので、良ければこちらも目を通してもらえれば幸いである。
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